葬儀用語はさまざまありますが、枕直しも葬儀用語のひとつになります。
病院から自宅や通夜会場に故人を運んで死装束などの処置が終わると、棺桶に安置する間、故人は布団に寝かせることになりこれを枕直しといいます。
枕直しとは一般的には故人の頭を北に向くように、足を南に向くように寝かせるようにして、顔に白い布を被せ手は胸元で合掌させます。
これがいわゆる北枕といわれるものになります。
北枕の他にはご遺体を西向きにすることもあり、いずれの方向も適切ではない場合には、部屋の右手にご遺体の頭がくるように寝かせることもあります。
枕直しでは掛け布団は上下逆さにかけるようにします。
枕直しでご遺体を北枕に寝かせるのは、お釈迦さまが亡くなったときに頭を北にしていたことに由来していると言われています。
故人があの世で少しでも高い位につけることができるように、その処遇を優遇してもらえるようにといった家族の願いが込められていると言われています。
宗教によってはおこなわれないこともあるのですが、仏教や神道では一般的におこなわれるものになります。
神式のお葬式では、ご遺体を北枕に寝かせて髪飾りをして故人を追悼する儀式を枕直しの儀と呼んでます。