お葬式のスタイルの一つに直葬と呼ばれるものがありますが、直葬とはお通夜や告別式などの葬儀を行わずに、ごく親しい家族や友人たちだけで火葬のみを行う葬儀のスタイルのことを指しています。
呼び方は異なるものの火葬式も同じことが言えます。近年では豪華なお葬式とは異なり、直葬を選ぶ人が非常に増えてきていますが、この理由としては、お葬式の形式にこだわらない人が増えてきたことが、大きな理由と考えられています。
実は近年では6件に1件の割合で直葬が選ばれるほど人気を集めているスタイルとなっています。
直葬のメリットとしてあげられることの一つに、費用を抑えられることが挙げられます。一般的な葬儀の場合にはお通夜や告別式を行うことになりますが、これらを省いたスタイルとなるため、経済的な負担を大きく抑えることができるでしょう。
また参列者への対応も不要となります。家族や身近な人だけの少人数で行うことになるので、大勢集まってくれた参列者に挨拶をしたり、受付係を手配するなどの必要もありません。香典返しやあいさつ回りなどの葬儀が終わった後の対応も、最小限ですませることができるでしょう。
反対にデメリットとしてあげられることは、親族の理解を得る必要があることです。特に高齢の人の場合には、一般的な豪華の葬儀を考える人が多いものです。直葬はそれとは対照的な形になるので、後日トラブルにならないように、親族に対し直葬を行うことや、直葬がどのようなものであるのかをしっかりと伝えて、理解を得ておく必要があります。
基本的には身内だけで行うものの、中には参列を希望する人もいるかもしれません。このような人たちへの配慮も必要であり、葬儀が終わった後に弔問の機会を設けるなどの対応を考えておく必要があります。
またお付き合いのある菩提寺がある場合には、直葬を行うことを事前に伝えておかなければ、納骨できない可能性もあるため、事前に相談しておくことが求められます。