葬儀用語 お剃刀(おかみそり)

お剃刀は葬儀用語の1つで、お葬式を執り行う時に導師の僧侶が死者に戒を授け、髪を剃るという儀式を指します。

別名帰敬式とも呼ばれますが、お剃刀は元々戒師が出家をする人に、戒を授けて髪を剃ったことに由来します。

本来は在家の人だけが対象でしたが、後に髪に剃刀を当てる動作が儀式として定着しました。

お剃刀のルーツは、釈迦が太子の時に発心した際に、お城を出て仙人の元に出向き、自身の利剣で髪を切ったことにあるとされます。

その為、歴史が古く昔と今では意味が少し変わっていますが、現代でもお剃刀の儀式は形を変えて受け継がれています。

本当に髪を剃ってしまうと大変なので、元々はそうだったとしても、現在は動作を真似ることで儀式の完了とすることに注意が必要です。

正確には、剃刀の刃を髪の毛に当てるだけで、後は髪を剃ったとみなすのが今のお剃刀です。

お剃刀の流れとしては、冥加金を納めて帰敬式が始まり、開式の辞が述べられた後に歌が歌われます。

この歌は宗派によりますが、続いて剃刀で髪を剃る動作が行われ、法名を授ける儀式と続きます。

特に現代では、浄土真宗がこのような形でお剃刀の儀式を受け継ぎ、実際に執り行われています。

帰敬式という言葉は、主に浄土真宗で用いられるものなので、宗派によっては呼び方が異なることがあります。


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