日本では常にマナーが重視されますが、特に冠婚葬祭における振る舞いが厳しく評価される傾向があります。
葬儀だけでも香典の金額や言葉選び、そしてお線香といった振る舞いにそれぞれ決まりが存在します。
お線香で誰もが気になるのは、何本立てるのが正解かということでしょう。
1本だけで良いのか、それとも2本必要なのか3本が正解なのかと、一度考え始めると迷いがちです。
実は、本数に厳格な決まりはなく、みな宗派に従って本数を決めています。
自分が属する宗派のマナーを守るだけですから、特にこれといって難しい点はありませんが、宗派そのものが分からないならまず家族や親戚に確認することをおすすめします。
ちなみに宗派で本数が異なるのは、お線香に込められている意味の違いが理由です。
例えば、浄土真宗は1本がマナーとされ、仏法僧を分けるのではなく、全てが1つという考えに基づきます。
逆に天台宗や真言宗は仏法僧を分け、お線香の1本1本に見立てています。
日蓮宗や浄土宗など、本数に特に決まりがない宗派もあるので、この場合は何本でもOKですが、一般的には1~2本をあげるケースが多いです。
お線香は立てるのが普通ですが、横に倒して置くのが正しいマナーとされることもあります。
これも宗派で決まるマナーですから、やはり属する宗派に確認するのがベストでしょう。
横にする場合、香炉に入らないと困りますが、この状況に直面したらお線香を折ることになります。
経験がないと抵抗感はあるでしょうが、浄土真宗のように折ってもOKとする宗派も存在しますから、マナーの範疇と捉えれば大丈夫です。