複数枚に及ぶ戒名を記した札板が収められる本位牌の1つが繰り出し位牌であり、先祖の位牌の数が増えた時などに用いられる事例が多く、繰り出し位牌を用いる事によって仏壇内をすっきりとさせる事ができます。
そのような繰り出し位牌を用いる時に大切なのは、命日を迎える順番に収めておきつつ命日が訪れた後は最後に入れて、次の命日の札が現れるようにする事です。
1度目の位牌として選択される事例はそう多くないものの、地域においては初めてでも繰り出し位牌が選定される事例もありますし、従来の物に比べると大きさが小さい特徴から、まだ札板が1枚であっても仏壇内をすっきりとさせられます。
また、これまでは従来のタイプを用いていて数が増えてきた事をきっかけにして繰り出し位牌に変更する時には、三十三回忌もしくは五十回忌の時が選ばれる事が多いです。
こうした繰り出し位牌は扉と共に屋根が存在しているタイプがある一方で、扉と屋根が存在していないタイプもあり、屋根などが存在しているタイプの方が大きさは大きくて重厚感が見られます。
屋根などが存在していないタイプは小さめですっきりとしているので、用いる仏壇が現代風である時には意識的に屋根などが無いタイプを選ぶのも良い方法です。