骨上げは火葬後に遺骨を箸で拾いつつ骨壷に対し納めていく事を指し、故人がきっちりとあの世に行く事ができるよう橋渡しを行うという意味があります。
骨上げは火葬場にて行われる行為なので、火葬場で火葬が終了した後に遺骨の周囲に参列者と共に集まり係員の方の指示を受けましょう。
骨上げを行う際に使用する箸は火葬場の係員の方が用意してくれるため用意された箸を手にし、参列者と2人1組になりながら遺骨を拾い上げていきます。
拾い上げに際しては生前に故人と深い関係を有していた方から順番に進めていくので、深い関係を有していた方は足元から上半身に向かい拾います。
参列している方々が全員行った後でも残っている際には、最初のように再度関係性が深かった方から順番に拾っていき、最後は喉仏として存在していた骨を拾います。
喉仏を最後に拾う理由は、骨の曲線や突起などの様相が座禅をしている仏様の姿に似ている点が関係しているためです。
そのため重要視されているのですが、重要視されている骨であるが故に骨上げを行う方も喪主と喪主に続いて親しい関係にあった方のペアによって行います。
また遺骨の扱いとしては分骨という扱い方もありますが、予め分骨が決まっているのなら葬儀社などに対し事前に分骨する事をお伝えしておくと、分骨ができるように骨壷の数を増やしてくれます。
そして、骨壷に納める遺骨は東日本と西日本では量に違いが存在し、東日本においては全てを納めますが西日本においては一部のみを納める事例が多いです。
そのように納める量が異なるという事は、骨壷自体の大きさも東日本と西日本では違いがありますし、西日本のように全てを納めない場合は担当者が回収した上で共同墓地に納めます。
このような差異が東日本と西日本で生まれたのは1873年の条例が関係していて、条例により一時的に火葬が禁止になったものの僅か2年後には廃止され再び全てを持ち帰る事になりましたが、西日本では喉仏のみを持ち帰りその他は引き続き火葬場に取り扱いしてもらうという姿勢を変えなかったので東日本と西日本で差異が生まれています。