菩提寺とは先祖代々続くお墓が存在するお寺の事を指し、今日では使用される機会が少なくなってきているものの氏寺とされていた事もあります。
そのような菩提寺の菩提という言葉は、目覚めや悟りという意味を有している言葉に対して漢字を当てはめたものであり、元来菩提寺は近しい距離感にあった肉親の方がお釈迦様の如く悟りを得て目覚められるようにという願いが込められて実際にお寺が建てられていました。
今日では菩提寺の役割も変化していて、先祖代々続くお墓がある事や葬儀と法要を行う場所として利用される機会が多くなっており、その他にも仏事に関して相談事があったりわからない事柄があった時に助言して頂ける場所として頼られています。
そして菩提寺と共に認知されているのが檀那寺ですが、有している意味は似ているものの各々では差異点があります。
それは檀那寺は寺院に対してお布施を行い活動を支える自らが檀家のお寺であるのに対し、菩提寺は檀家の有無に関係無く葬儀と法要を依頼するお寺である事で、さらにお寺の敷地内に先祖代々続くお墓が存在している場合に限り菩提寺と呼ばれる事です。
このように、菩提寺とは先祖代々続くお墓が存在していて位牌の供養が行われている場所ではあるものの、中には改宗したりお墓参りにおける負担の大きさなどによって変更を希望する方も少なくありません。
先祖代々に根ざしているという特性がある菩提寺であっても変更を希望する方は変更する事ができますが、変更する際にはお墓についてよく考えて計画的に進めていく事が大切です。
まず現在の菩提寺からお墓を移す先を選定する事になりますが、改宗を目的として変更する際には改宗を行った後の宗派もしくは公営の土地を選ぶ必要があります。
一方宗派は変更しない場合は同一の宗派でお墓参りがしやすい距離のお寺を選定したり、管理しやすい形式などに目を向けて移動先を決めましょう。
その後これまでの墓石の取扱についても決めた後に移動先となるお寺から受入証明書を頂いた後、これまでのお寺からは埋蔵証明書を発行して頂き、次の利用者が問題なく利用できるよう墓石があった場所を更地にして原状復帰を行い完了です。