葬儀にはいろいろな形式がありますが、親戚や親しい友人・知人などに来てもらい執り行う一般葬を行うことが多いです。それに対して、密葬とは近親者だけの葬儀をいいます。同じように少人数で執り行う形式に家族葬がありますが、家族葬の場合には一度葬儀を行えばそれで終わりです。
密葬は、近親者のみで密かに葬儀をするけれども、後日あらためて大勢の人に参列してもらう本葬を執り行います。よく著名人が亡くなったときには大勢の関係者が押し寄せることが想定されますから、落ち着いて近親者がお別れを出来る密葬が最初に執り行われます。そして時間を掛けて多くの参列者が来ても大丈夫な会場をおさえて、本葬の準備をします。
密葬を執り行うというとき、よくある誤解は費用が抑えられると思うことです。たしかに密葬だけで済むのであれば50万円くらいで執り行えます。しかし、その後に本葬を控えていますから、その費用を合計するとかなり負担が見込まれます。
密葬を執り行う際の流れは、基本的には一般葬とそれほど違いはありません。人が亡くなったらそれを親戚や故人の友人・知人などに知らせ、遺体をお迎えに行って安置し納棺を行い通夜・告別式の後に火葬を行います。
密葬ならではのことは何かというと、弔事は行わないことが普通です。なぜなら、会場にいるのは一般の人ではなく近親者のみですから弔事の必要性がなくなるためです。
密葬に参列する側となったときには、どういうことを心がければよいのかというと服装などは同じですが供花などは行わない事が多いです。
香典についていえば、参列者が少ないので一般葬のときよりも多めに包んでおきましょう。招待されていない人については、それでも行こうとするのはマナー違反です。弔電も辞退すると言われることがありますから、よく確認しておくべきです。
参列者については、故人との関係が強固だと思っている人を密葬に呼ばないと、トラブルになる可能性があります。すでに本葬では火葬が済んだあとでは、最後のお別れもできないからです。そういう人がいるときには、丁寧に話をして理解を得るか、参列者の中に入れておく配慮が必要です。