人が亡くなり納棺を行い棺桶にお納めしますが、このときにその者が生前愛用した品物等をお入れするのが一般的です。
思い出の品を入れる人もいれば、その人が好きだった趣味のものを入れる人も少なくないです。一昔前は、六文銭を葬儀の棺桶の中に入れている人がいました。
そもそもなぜ六文銭を投入するか疑問に感じる人も多かったでしょう。
そもそも亡くなった人はお金を使うことができないのに棺桶の中に投げ込むのだろうと疑問に思いながら見ていた参加者もいました。
確かに、亡くなってしまったらもはやお金を使うことができません。しかも六文銭自体はそれほどの価値ではありません。現在の価値でいうと120円ぐらいのです。
実は、これにはしっかりとした理由が存在しています。お金を入れるのは、三途の川を渡るときの通行料になります。
六文のお金がかかりますのでそれだけのお金を棺桶に納めるわけです。そうすると、そのお金を使って亡くなった人は無事に三途の川を渡ることができ、あの世に行くことができると考えられています。
このように、亡くなった人に対してしっかりとあの世に行ってもらうためのはからいだったわけです。
ただ最近は、金属類を入れることができない火葬場が多くなってきておりますので替わって印刷物や燃える素材でできた六文銭を納める事が主流です。